パンドラの箱 pandora's box 2004 4 2
世界各地で、今も起きている、
紛争やテロ、そして地域対立。
こういう災いは、今後も続くでしょう。
アメリカは、結果的に、パンドラの箱を開けたことになるのです。
それは、「民族」というパンドラの箱です。
今までの世界は、「国際協調」というものが支配していましたので、
民族主義者たちは、「民族」を主張できない雰囲気でした。
世界に星の数ほどある「世界各地の民族」も、
自らの民族性を忘れて、平和に暮らしていたのです。
つまり、国際協調主義が、民族主義を封印していたのです。
ところが、アメリカが、単独行動主義を主張することで、
この封印が解かれてしまったのです。
これで、民族主義者たちは、「アメリカ公認」で、
民族活動ができるようになったのです。
そして、多くの民族も、自らの民族性に目覚めることになったのです。
こうして、パンドラの箱が開いたのです。
民族というと、少数民族を連想しますが、
それは、固定観念です。
たとえば、中国は、漢民族が圧倒的に多いでしょう。
日本は、日本民族です。
日本は、国土としては、小さな国ですが、
民族の人口の数で比較すれば、
日本民族は、世界的に、大きな民族です。
最近は、誤ったグローバリズムが、民族というものを抑圧し、
その反動で、民族性を目覚めさせていましたが、
アメリカの単独行動主義によって、
それが、さらに加速されたのです。
世界に星の数ほどある民族が、その民族性に目覚める時に、
パンドラの箱は開くのです。
もう一度、国際協調主義に戻る必要があるのです。
国際協調主義で、民族主義を封印する必要があるのです。
そうすれば、多くの民族は、その民族性を忘れて、
経済活動や文化活動に専念していくでしょう。
世界各地で活動するアメリカの多国籍企業も、
世界各地で、民族紛争が多発すれば困るでしょう。
長期的には、利益が減少していくことになるでしょう。